フィリピン・ルソン島の北にバルバラサンという小さな聖公会の村があります。
電気も電波もない、TVも電話も使えないようなところです。
郵便局も病院も警察署もありません。
マニラから飛行機を乗り換えて、約1時間。
そこから車で4時間くらいの場所です。
途中、台風の後の土砂崩れで道が埋まってしまい、
結局6時間かけて無事、バルバラサンに到着。
大学生2名とスタッフもそれぞれ村の人々の家にホームステイをし、
現地の方と生活を共にします。
台風が過ぎたばかりのフィリピンでは、物流が止まってしまい、
十分な食糧のない中、現地の方々は私たちを暖かく迎えてくださいました。
今回は、豚の餌づくりや、豆剥きをお手伝いし、
川に洗濯にいったり、村の子どもたちと遊んで過ごしました。
スケジュールの都合で、村には3日間しか滞在できませんでしたが、
私たちが村を離れる朝、7歳のブリアナがビニール袋を神﨑司祭に手渡します。
中には白い小さな貝殻が2つ。
「僕が貝殻が好き。集めてるんだ、と話したからだ!」と神﨑先生は大喜び。
キレイな白い貝殻は、もしかしたらブリアナの大切な宝物だったのかもしれません。
東京と正反対の生活をしている村人たち。
雨が降れば、その場を動けません。
雨宿りをしている間、大学生がぽつり、ぽつりと語りだします。
小さな頃、とてもさみしかったこと。
お母さんと離れる決断をしたこと。
完全に自分の力で生活していくことがとても苦しいこと。
今、またお母さんとの関係を築こうと努力していること。
フィリピンでの時間の流れ方に身を任せながら、
私たちは村人と、仲間と、少しずつ心を通わせる時を持ちました。
フィリピンで交わった方々、このホームステイを実現するために
日々カパティランに支援してくださっている方々に、
心から感謝しています。ありがとうございます。
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